にのだん社会保険労務士事務所

人と人をつなぐ「たすき」となり

人事労務管理全般をサポートします

にのだん社会保険労務士事務所だより「たすき」令和5年3月号(No.40)

【①最新人事労務情報】

 令和5年3月分より和歌山県の健康保険料率及び介護保険料率(被保険者負担+事業主負担)が決定しました。

 ①健康保険料率 10.18%→ 9.94%

 ②介護保険料率  1.64%→ 1.82%

     ①+② 11.82%→11.76%

 社会保険料については翌月20日以降で前月分の請求が届きますので今回の率による保険料は4月に届く分で反映されます。

 令和5年4月から全ての事業所において、月60時間超の残業に伴う割増賃金率は50%に引き上げになり、50%以上の割増賃金をプラスして支払わなければなりません。

 また労使協定を結ぶことにより、50%以上の割増賃金分の代わりに換算率で計算した代替休暇を付与することも可能になります。

【②自身の存在意義を感じられるように】

 かつて経験した話ですが、平成22年に社会保険労務士試験に合格したあと、資格で勉強した内容を実務で活かしたい気持ちが強くなり、とある公的な団体の職員として事務の仕事に転職をしました。それから新しい勤務先で目の前にいる上司に「おはようございます」と挨拶したにも関わらず思いっきり無視されることがありました。日中は特にコミュニケーションで問題はありませんでしたが、朝はその上司の機嫌が悪かったのか、その後も無視されることが何度かありました。そこの団体ではよくある話だと後から聞かされ大変残念な気持ちになりました。

 人によっては挨拶を無視されたり、素っ気ない返事ばかりされることが何度も続くと「自分はこの会社、この職場で求められているのだろうか?」と不安になり、このような気持ちが蓄積されると自身の存在意義を失ってしまい、貴重な人材が長期休暇、退職へと繋がる恐れがあるかもしれません。

 新入社員が3年以内に離職する率、または3年以内に離職を考える率が結構高いと言われている中で、これから無限大の可能性がある人財が今回のような事例を含めて、些細な理由で離れてしまうのならば、事業所にとって本当に勿体ない話だと感じます。人手不足が叫ばれている中、雇用維持の重要性を考えるならば、日頃からの職場でのコミュニケーションがいかに大切であるかを改めて感じます。

 私は現在、開業しながら経営相談の仕事の機会も頂いています。創業中の経営者、創業を希望する方も含め自身の資格で得た知識や今までの職務経験を交えながら、少しでもプラスになることをひとつでも多く伝えられるよう心掛けてお話させて頂いていますが「その話は初めて知ったのでとても参考になった」「今日は話を聞くことが出来て本当に良かった」と言われたとき、人から感謝の言葉を頂くと、自分の存在意義が認められた気持ちになり、 大変嬉しくなります。

 日頃からの挨拶を含め、人とのコミュニケーションは仕事に対するやりがいや活力、自身の存在意義を高める効果があるかもしれません。「働き方改革」も大事ですが「働きがい改革」にも日頃から取り組む必要があるのではないかと感じます。

~最後までお読みいただきありがとうございました~